今年の7月から客先に常駐してお仕事をしています。
今回は常駐先で参考になったことについてまとめてみます。

目次

  • 実装はほぼ外部の人間に任せている
  • 客単価を高く設定している
  • 要件定義をしっかり時間をとっている
  • ドキュメントをしっかり作成している
  • タスクを小分けし、スケジュールを決める
  • デザイナーがいる!
  • マネージャーが決定の権限を持っている
  • 社長が社員を大切にしていることが伝わってくる
  • 外部の人間を雑に扱わない

参考になったこと

実装はほぼ外部の人間に任せている

オフィスを見渡してみると半分は社員ではなく外部の人間です。

社員さんは主にクライアントとの要件定義や設計、プロジェクトマネジメントなどを担当しており、外部の方は決められた要件に従い実装を行うという分担分けされていました。社員を雇うリスクやエンジニア採用の難しさというのもあると思いますが、それ以外にも外部の人を入れることにはメリットがあると感じました。

1つは社員の育成になるという点です。仮に経験の浅い人を採用しても外部の人間ができる方であればプロジェクトは進められますし、外部の人とチームを組むことによって経験の浅い社員さんもその方々を参考に成長していってくれます。2つ目は社員のやりたい仕事を経験させられるという点です。もし社員さんがインフラを触りたいということであれば実装は外部の人にあら方任せ、社員さんにはインフラ周りを勉強しながら実践させることができます。

開発の実装部分をアウトソースすることによって自分達に余裕をもたせられるのはメリットです。また、外部の人間の技術も会社の技術スタックになります。

客単価を高く設定している

前項のように外部の人間を入れるにはそれなりに人件費がかかります。ですが、こちらの企業では案件の単価を高く設定してそれを補っていました。実際の料金はもちろん聞けませんがおそらく1つのプロジェクトで数千万円規模と予想できます。そのため数十万円程度の派遣やフリーランスを入れることなど造作も無いことなんだと思います。私も受託開発をしていますが案件の単価は数百万程度なのでできても一部の作業を外注するだけです。スタートアップ企業の人間としては次元の違いを痛感しました(もちろんスタートアップにも働くメリットはありますよ)。

要件定義をしっかり時間をとっている

こちらの企業では要件定義に1〜2ヶ月かけてしっかりと行っています。毎週クライアントとページごとに細かく機能の確認をしていました。この要件定義の中にはデザインの作成も含まれており、要件に合わせてデザインを作成し、そのデザインで問題がないかも確認していきます(私は参加していないので推測ではありますが)。要件はExcelでページごとに作成され、項目ごとに細かくルールが記述されておりクライアントにも共有されています。これならクライアントも安心して開発を任せられるはずです。そして長い時間かけてFixしたこちらの資料を元に私達開発部隊は実装をしていきました。

ドキュメントをしっかり作成している

上記の要件定義書をはじめ、API設計書、DB設計書、テスト仕様書などすべてドキュメントにまとめられていました。企業によってはドキュメントの作成をしないところも多々ありますがこちらの会社はしっかりと作成されていたので素晴らしい会社だなと感激しました。もちろん仕様変更があればその都度ドキュメントも修正していきます。ドキュメントがあれば新しい外部人材が入ってきたとしても参考資料になりますし、最終的にシステムを受け渡す場合も発注側としては安心です。客単価が高い分、質の高いサービスを提供していることが実感できました。

タスクを小分けし、スケジュールを決める

タスクはページごとに分けられ、ページ単位で期限を設定し、全体のスケジュールがはじめから組まれていました。実装者としては期限が決まっているのでよいプレッシャーになりますし、実装者のレベルを図る指標になります。

デザイナーがいる!

私の所属する会社にはデザイナーがいないのでとても新鮮でした。
デザイナーは要件定義の段階から参加し、要件をもとにXDでサービスのデザインを作成していきます。また、ページのコーディングが終わった段階でデザイナーさんがレビューをしてコーダーさんにダメ出しをしていきます(はい、たくさんダメ出しをいただきました)。デザイナーがいるのといないのとではサービスの質に大きく関わってきますし、会社の雰囲気も変わりますね。

マネージャーが決定の権限を持っている

私の担当のマネージャーさんは会社に関する権限をお持ちでした。「リモートで仕事してもいいですか?」「この日自分の会社の都合でお休みを頂いてもよろしいでしょうか?」「ここの実装は難しいので仕様変更をお願いしたいのですが。。」などなど色々な相談に対してよっぽどのことがない限りその場でOKです!など判断を下してくれます。プロジェクトには社長も関与されていますが、「社長に確認します」ということはあまりありません。これは会社としてルールが明確化しているのと、マネージャーにすべてマネジメントを任せている証拠です。社長に依存しない会社はやはり強いです。普通の会社では上記は当たり前の事かもしれませんが、まだ組織が未成熟のスタートアップで働く私としては組織づくりにおいてとても参考になりました。

社長が社員を大切にしていることが伝わってくる

驚いたのは常駐先の社長さんが社員の方と毎月必ず面談をしていることです。この記事をみている方は毎月社長と1on1されていますか?私の会社では年始に1回やって以降1度もしていません(笑)。社員の人数は十数人程度と比較的少数ではあるもののそれでも結構時間はかかるものです。おそらく、今の仕事の調子はどうか?チームメンバーに問題はないか?仕事でやりたいことはあるか?など聞かれているのでしょう(おそらく)。
そこの社員さんをみていると皆さん生き生きとしていてやりたいことをやっている印象を受けます。やったことのない新しい技術もどんどん導入していてエンジニアとしてはこれほどいい環境はありません。これも社員の声をしっかり聞いているからできることなのかもしれません。なぜ毎月面談をしているのか聞いてみたいものです。

外部の人間を雑に扱わない

私はそこでは外部の人間なのですが、職場環境は全く悪いものではありません。ほぼ社員と同等に扱ってくれます(もちろん社内向けのものは参加はできませんが)。一つ驚いたこととして、発注先のクライアントからバーベキューを招待された際に私達外部の人間も招待してくれました。しかも、業務1日潰してバーベキューですよ。普通外部の人間を仕事させずにバーベキュー行かせますか?全員で数十万円の損失ですよ?太っ腹すぎません?!((o(´∀`)o))ワクワク
また、外部の方の中には「プロジェクトマネジメントを経験したい」という要望がありそれに対しても応じたり、私も1つのプロジェクトが終わりNextプロジェクトでは実装ではなく設計から担当させていただきました。
この人に任せても大丈夫という信頼があれば色々経験させていただけるのは外部の人間としてもとてもありがたいことですし、仕事へのモチベーションも上がります。もう、SESではなくこちらの企業に入りたいとさえ思ってしまうくらい良い会社でした。

まとめ

私は今の会社に入社してから1年以上ずっと社内だけで仕事をしていました。そして新たなビジネスとしてSESを始めて実際に派遣されてお仕事をさせてもらいましたが、外部で働くことで刺激を受けることができとても勉強になりました。もし、他社を経験したことがない方がいたら1度SESに出たり、転職したりするとまた新しい学びがありいいかもしれませんよ。

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